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奈良・鎮護の道
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奈良第19番
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浄土宗塔頭
[参考資料:『當麻町史』當麻町、各塔頭パンフレット&現地案内板]

當麻寺での浄土宗塔頭は現在8ヶ院(奥院護念院・念仏院・来迎院・極楽院・千仏院・宗胤院・紫雲院)があり、太字の塔頭が常時公開されている。
  當麻寺において浄土信仰が開花したのは鎌倉時代に入ってからであり、法然上人の弟子の証空上人(西山浄土宗の祖)が、當麻曼荼羅に傾注。當麻曼荼羅は新興の浄土宗の僧たちによって世に広められた。 以来、當麻寺は一気に浄土宗色を強め、1370年(応安3年)には浄土宗の総本山である知恩院が奥之院を建立。當麻寺は真言宗、當麻寺奥院は浄土宗という形で、現在まで2つの宗派が共存している。
  奥院の本堂(御影堂)は法然上人像を本尊として祀られているが、曼荼羅堂(當麻寺本堂)は浄土宗と真言宗の両派共有で當麻曼荼羅を當麻寺の両派の本尊としている。


塔頭・奥院  奥院は知恩院第12代門主誓阿普観上人が、知恩院本尊の法然上人像を1370年(応安3年)当地に還座し、知恩院の奥之院として建立した寺院で、当初は往生院と呼ばれていた。以来、浄土宗の大和本山として多くの人々の信仰を集めてきた。
奥院鐘楼門 奥院本堂(御影堂) 奥院本堂(御影堂)
奥院鐘楼門。2階部分が鐘を吊るようになっている。1647年(正保4年)の建立。 奥院本堂(御影堂)。本尊の法然上人像と共に国重文。棟木に「慶長9年(1604年)7月6日往生院」の墨書が残り、現在は桃山時代の建立以来、初の全面解体修理が行われている。 奥院阿弥陀堂。1745年(延亨2年)の建立。
奥院より双塔を望む 奥院庫裏玄関 奥院大方丈
奥院は一段と高いところにあるため、東西の双塔が望める。 奥院正玄関。 奥院大方丈。1612年(慶長17年)の建立。本堂に先立ち2014年(平成26年)秋まで予定で保存修理工事が行われており、屋根の解体、瓦の葺替えは終わっていた。
奥院六角堂 奥院浄土庭園 奥院浄土庭園
境内墓地の中に建つ六角堂。江戸時代末の建立。元は御影堂の西北にあり、1920年(大正9年)に現在地に移された。 境内に広がる浄土庭園。 浄土庭園。宝池(手前)の向こうに阿弥陀仏の石像を始め多くの石仏が並んでいる。

塔頭・護念院  當麻寺創建当初の頃よりの歴史を持ち、中将姫の棲身旧跡寺院として知られる。また、當麻寺の中心的な行事である練供養会式に重要な役割を担う寺院で、会式の主体となる菩薩講を運営するほか、鎌倉時代の作品を含む25菩薩の面や装束を管理している。
護念寺山門 護念寺本堂 護念寺客殿
護念寺山門。 護念寺本堂。 護念寺客殿。以前の客殿は築後400年が経ち老朽化が目立ってきたので、このたび新しく建て替えられた。2013年(平成25年)7月落慶。
護念寺納骨堂 池泉観賞式庭園 境内に建つ十三重塔
護念寺納骨堂。 池泉観賞式庭園。江戸中期の作庭と伝える。 境内に建つ十三重塔。1916年(大正5年)の建立。

塔頭・千仏院

塔頭・宗胤院

塔頭・紫雲院
塔頭・千仏院 塔頭・宗胤院 塔頭・紫雲院
千仏院の山門脇には「石庭付回遊式特別庭園」と標された大きなな石碑が建つ。 宗胤院では季節の食材を使った精進料理が楽しめる。 門は閉ざされており、中を覗うことはことは出来ず。

塔頭・念仏院

塔頭・極楽院

塔頭・来迎院
塔頭・念仏院 塔頭・極楽院 塔頭・来迎院
念仏院本堂。方形造り、本瓦葺。江戸時代後期の建立。
当院の過去帳によれば、開山は楽性上人(元享2年:1322年入寂)と伝える。
極楽院と来迎院は奥院とは道を隔てた所にある。